或る夜のこころ
或る夜のこころ
七月の夜の月は
見よ、ポプラアの林に熱を病めり
かすかに漂ふシクラメンの香りは
言葉なき君が唇にすすり泣きけり
森も、道も、草も、遠き街も
いはれなきかなしみにもだえて
ほのかに白き溜息を吐けり
ならびゆくわかき二人は
手を取りて黒き土を踏めり
みえざる魔神はあまき酒を傾け
地にとどろく終列車のひびきは人の運命をあざわらふに似たり
魂はしのびやかに痙攣をおこし
印度更紗の帯はやや汗ばみて
拝火教徒の黙認をつづけむとす
こころよ、こころよ
わがこころよ、めざめよ
君がこころよ、めざめよ
こはなに事を意味するならむ
断ちがたく、苦しく、のがれまほしく
又あまく、去りがたく、堪へがたく ―――――
こころよ、こころよ
病の床を起き出でよ
そのアツシシユの仮眠をふりすてよ
されど眼に見ゆるもの今はみな狂ほしきなり
七月の夜の月も
見よ、ポプラアの林に熱を病めり
やみがたき病よ
わがこころは温室の草の上
うつくしき毒虫の為にさいなまる
こころよ、こころよ
――――― あはれ 何を呼びたまふや
今は無言の領する夜半なるものを ―――――
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なんてひたっていたら、うっかりハサミで指の肉を切り落としていました。
机の上に肉片がポトリ。 恐!!!!
痛ぁい 痛ぁい
血が全然とまらなぁい
皆さんも、ハサミを使うときには、十分にお気をつけ下さいませ。