January 17, 2009
WAR DANCE
WAR DANCEという映画を観てきました。
アフリカ・ウガンダ北部のドキュメンタリー映画。
ウガンダの北部という所は、反政府武装組織による大量虐殺や児童拉致など、悲惨が日常となっている地域で、それによって心に深い傷を負った子供達が音楽とダンスに打ち込み、全国音楽大会へと挑む姿を映したドキュメンタリーです。
逆境に向き合い、ひたむきに生きる姿、音楽とダンスによって笑顔を取り戻していく姿に感動しました。。
本当に。
私のつたない文章では、この映画の良さを1ミリも伝える事ができないのが悔しいくらい。
映画などでは泣いたことがない私ですが、涙しました。
可哀想で泣けるとか、そういうのではなくって、、
一言では言い表せない気持ちがこみ上げてくる感じ。
彼らの強さと、まっすぐな瞳。
魂が奏でる音楽と、踊り、スクリーンを通してもそれがビシビシ伝わってくるのです。
全国大会本番での彼らの姿には本当に胸が熱くなってしまいました。
全国大会の場面では、ウガンダ各地から出場している子供達の姿もあったのですが、衣装もこぎれいだし雰囲気一つにしても、北部の彼らとは生活環境が全然違うだろうことが分かるので驚きでした。
会場だった南部にある首都のカンパラは都会で活気があって別の国のようだったし。。
何で???
人間はみんな平等ではない。 って心から思いました。
平和な日本にいるからこそ余計に感じたのかな。。
でも、それは決して上から目線での言葉ではなくて、何不自由なく暮らしている私たちの生活の中にも言えることなんですよね。
格差社会が色濃くなりつつある今の日本。
不安定な経済情勢、それに連動した深刻な雇用問題。
年々、悪質で残虐な犯罪も増え続けているし、、、
戦争こそないものの、見えない不安や恐怖というのは増大しています。
それを国のせいだとか、誰々のせいだとか、そういうニュアンスの方向の話題になりがちですが、そうではなくてやはり自分自身なんだということを強く思ったのでした。
(勿論、国や組織の動かし方、動かす人間に問題はあり、そこは対処すべきですが。)
過酷な環境の中で暮らし、一生消える事の無い深い心の傷を抱えた北部の子供達ですが、音楽大会での大健闘で、いくつかの賞も受賞してたんですから!
現状を悲観して何もしない子供は一人もいなかった。
そんな暇もないくらい今を一生懸命に生きているんです。
この映画を観て、本当にいろんなことを考えました。
映画のそれ自体は勿論、そこから広がることがたくさんあったのです。
ドキュメンタリーとはいえ、映画としてのストーリーを練ったり、映像の編集なども入るので、何割か増して見えることは否めませんが、事実は事実としてあったことには間違いはないのです。
1月16日をもって上映終了だったのですが、DVDにもなると思います。
これは本当に、なるべく多くの人に観てもらいたい映画です。